セラ改造指南道場 15章 内装のススメ


このページは旧管理人の記述をそのまま残すことにします。



内装をはがしてしまっているセラなら話は別になりますが、セラの内装は基本的にベージュかグレーです。塗ってみます?
ここでは内装のはずし方から塗装のやり方までを一挙公開。

1.塗装にあたって
とりあえず内装を塗料でぬってしまうのが手っ取り早い。自分の好きな色に統一するのもアリだし、ボディの色とマッチするような内装にするのがよいかと。塗る場所はピンポイントで塗ってもいいし、全体を塗装するのもアリ。塗装の際には塗料だけでなく、足付けのための800番くらいの耐水サンドペーパーや脱脂のためのシリコンオフ、下地剤のサーフェーサー、マスキングテープに大量の新聞紙やコピー用紙、仕上げ用のクリアも必要となる。塗料は缶スプレーで内装を全部塗る場合は20本ほど。サーフェーサーも2缶以上。
塗装する際にはかならずマスクをすること。


2.塗装の仕方
塗ってはいけない場所にマスキングをする。細めのマスキングテープで周囲を覆ったあと、新聞紙などで覆っていきます。1枚しか覆っていなくても塗料が染みることはまずないです。よほどヘタクソな塗り方だと染みてくる可能性はあります。
まず塗りたい場所全体を耐水サンド(600番)で軽く磨く。多少デコボコがあったほうが塗料の食いつきがいいからです。軽く粉が吹くくらい足付けをしたら、タオルでキレイに拭き取り、シリコンオフで脱脂。多少多めに吹くのがコツ。コイツにはホコリを寄せ付けない効果があるので必須。シリコンオフが乾いてしまわないうちにタオルで拭き取る。これ以降は触っちゃダメ。次に下地剤となるサーフェーサーをまんべんなく吹き付ける。
そしてスプレーで塗装。軽く20〜30回は振ること。15cm以上離して吹き付ける。この時、時間をケチって一気に厚塗りしたり乾かないうちに重ね塗りしないこと。3〜4回に分けて吹いてやる。日光で透けて見えるところは何回も重ね塗りをする。この時、時間を置いて乾燥してから再度サーフェーサーを吹いてやるとさらに食いつきがよくなります。厚塗りが完了したら、クリアを2回ほど吹き付けます。これで塗装がコーティングされます。乾かして、多少粉が吹いている場合があるのでタオルなどで落とす。せっかちにすぐ落とそうとすると塗装自体がはがれてきてしまうので、作業には1日以上かけるつもりで。 また夜や雨の日は避けること。晴れた日の昼間がよろしい。
塗る色によっては透けやすい色もある。赤や黄色、青は透けやすいので、最初白に塗った上で、同系色(赤ならピンク、黄色ならさらに白、青なら水色)で下地色を作り、その上に塗装してやると透けずにキレイな質感となる。なお、白に塗装すると反射してバックミラーやフロントガラスが見にくくなる恐れもあるので注意。黒にすると……暑い。
とにかく塗装には根気と我慢強さが必要。重ね塗りにしても1時間はかけたい。一旦作業を始めてしまうと車を出せないので、最初から塗料は余るくらい買い込んでおくべし。また完成してマスキングをはがしてから塗りの甘いところがあったりするとすべてやり直しになる可能性もある。できれば一発で終わらせよう。


3.内装はがし
剥がせるところははがして塗装したほうがやりやすいのは当たり前


3−1.ドア内張り
まずは内張り前端、ミラーの裏にある三角形の部品を外す。折れやすいので注意。内張りはがしを使って丁寧に引きはがそう。
内張りの周囲に3点ポッチがあり、隠しネジになっている。そいつをマイナスドライバーでコジってはずしてやると、プラスネジが露出する。まずそれを3つともはずず。ポッチが飛んでいって紛失しやすいので、手で抑えながらマイナスドライバーでキズをつけないように。次に付いている人だけだがカーテシランプ。2本のネジをはずした上で、バルブが露出するのでバルブを抜き取る。ドアを開けて作業していた場合はバルブが熱を持っているので(光ってるから)ティッシュか何かでくるんで取ってやる。次にドアノブの裏にあるネジ(1つ)もはずす。あと、ドア取っ手のところも(2つ)。さらにその取っ手を外した奥に、2本のネジがあるのでそれも取る。これで内張りを固定しているネジはすべて外せたことになる。後は取り外し。
ドア下部に3カ所くらい、黄色いプラスチックのかん合部品で固定されているので、ちょっと強めに引っ張って固定を外す。次にドア後端(カーテシの下あたり)からグイグイと上に押し上げてやる。この内張りはガラスランに食い込んでいるので、けっこうな力が必要。場合によっては叩いたほうが早い。この時後ろから抜いていかないと、前側にある三角のパーツを破損してしまう恐れがあるので注意。内張りがはずれても気を抜かず、パワーウインドウのカプラーを抜いて本当のおしまい。


3−2.リア内張り
まずトランクの後ろ。こいつはオーソドックスな方式でくっついているだけなので、内張りはがしを突っ込んでグイグイ引いてやるとバキバキとかん合が外れてくる。次にトランクの右と左。これはリアトレイの前側下に、ネジで止まっている。トランクの左右端(見えないところ)でもネジで止まっている。 ハッチと接する部分はフックになっているので引きはがします。あと、リアシートの下でもうひとつ前の内張りパーツ(シートベルトのある部分) とネジで共締めしてある。こいつらをはずした上で内張りはがしで外す。シートベルトの収納されている部分は先の隠しネジ1箇所とトランク左右内張り下にも隠しネジ。あとは内張りはがしだけでOK。 サイドシル内張りを先に外しておくとよい。


3−3サイドシル内張り
乗り降りするときにまたぐ部分。後ろのほうは内張りはがしではずす。先端部分が丁度前席の足元で ネジ状のキャップで止まっているのではずしてやる。これでOK。


おそらくはがせる内装はこれくらいが精一杯だろう。ダッシュボード(インパネ)をはずすのはかなり面倒だし、はずさなくても塗装はできる。あとシートは外しておきたい。マスキングをしっかりやることがもっとも重要で、塗装時には ドア全開にしてやるのでボディにもある程度マスキングしてやらないとボディにも色がついてしまう。
とにかくマメに、まんべんなく塗ることが大事。エアコンダクトのフィンなんかは角度を変えて何回も吹くこと。リアスピーカーのトレイは、スピーカーの線を1回外して、スピーカーを取っ払ってから塗装する。フロントガラスやドアガラスも全部マスキングすること。爪楊枝を使うと確実にスキマなくできる。
問題になるのがリアシートで、フロントシートは社外品に交換すればいいがリアシートはそうもいかない。そこで、自作シートカバーをかぶせるのもいいかも。またルームランプ付近などにくらべてダッシュボードやドア内張りは日光が当たりやすいので、一層透けて見えやすいので、この辺は特に厚塗りしましょう。できれば運転席、インパネあたりは細かいパーツにわけて色を塗るといいかもしれません。その際はマスキングして塗っては1日おいて、今度は逆の範囲をマスキングして塗っていくなどの根気のいる作業。シートベルトやフロアサイレンサー(一番下のじゅうたん)などは塗装することができません。この辺はあきらめるしかないようです。
なお、尚いくらキレイに塗装しても、爪やクツが当たると塗装が削れる場合はあります。マメに塗装しなおすか、タッチアップペンで補修するしかないです。特にサイドシル内張りは乗り降りの際に傷つけやすく、何度も補修が必要になるでしょう。クリアを厚めに吹いておくことで多少の対策はできます。
また、塗装が終ったら一度車内に掃除機をかけましょう。霧状の塗料が小さい粉となって散乱しているからで、 舞い上がって吸い込んでも人体によくないので、吸い取って置いたほうがいいです。完璧に乾いたら、タオルでカラ拭きして終了。



2006.8.14