セラ改造指南道場 14章 外装のススメ2


3.リヤバンパー
サイド同様にクエスト製「モーション」が初物であり、流用などもされることがなかったためオンリーワン状態でしたが、「GEKKOU」の登場で2択となった段階。とはいえ、モーション以来ですから部品としても新しく、また後ろ姿にこだわる向きは少数派のようで、あまり装着している車体を見ません。逆に、リヤまでやっている人は、ほぼ例外なくサイドも前もエアロになってますね。


3−1.クエストパワー製「モーション」リヤスポイラ
写真:むー さんのセラ
リヤスポイラという名称ですが、つまりはリヤバンパーです。純正バンパーと交換して取り付けます。ナンバープレートは外さなくても交換できるようになっています。クエストのリヤバンパーは純正とくらべて少し後方へ張り出すかっこうになります。とくに際だった形状ではなく、レーシーなイメージのためのディフューザー調の造形を左右対称に配します。右側のマフラーエンドのための切り欠き幅が大きく、純正はもちろん、1本出しのレガリスでも物足りなさを感じてしまいますが、これはクエストパワー製の大型2本出しマフラーを想定したサイズとなっているようです。ナンバープレートがバンパーの上下方向の中央にあるように見えますから、純正よりもいくらか下方向に張り出す大型バンパーとなっています。なお、純正のマッドガードは装着できないようです。(穴を開けて固定すれば不可能ではないように思います)


3−2.セラフィス製「GEKKOU」リヤバンパースポイラー
前後横含めて、セラの社外パーツで最も変わり映えするのが、この「GEKKOU」リヤバンパーでしょう。セラのまるっとしたイメージを180度くつがえす、大胆な造形とボリューム。それはまるで西洋の森の中にそびえ立つお城の外壁を思わせます。ただ、セラのリヤバンパーは上端の固定方法がスタッドボルトにぶら下がるだけなんです。社外バンパーは造形の複雑さから、この上部固定のみとなりやすいので、GEKKOUのようなマスボリューム品は必然的に重量増、さらに下部の張り出しに対する走行風の抵抗と巻き込みもあって、少なくとも数年の実走に耐えうるかが懸念されます。



4.リヤウイング
セラのボデー形状は本当に独特で奇異的です。ドアと並ぶ代表的なその特徴はリヤガラスハッチと言えます。このハッチが他車でいうところのトランクフードの役割も兼ねており、また、そのガラスの後端部は車両の最後端部とほぼ同等です。運転席から振り返ればクルマのいちばん後ろの部分が見えるということで、後退時の後方視界の良さは、近年悪くなる一方であるワゴン車などとは、越えられない一線を画すものであると確信します。
逆に、このことは単純にリヤウイングの取付範囲の皆無を意味します。リヤガラスが終わったらボデーも終わりなのです。そうであるので、ノーマルのリヤスポイラはリヤガラス後端に取り付けられていました。そして、その大きさはご存知のとおりです…。
外装イジリとしてノーマルからの脱却を目指すにあたり、こぢんまりしていて面白みのない純正リヤスポイラは、バンパーの次に手を加えられる部分でした。しかし、リヤハッチが開閉できなければいけないことがネックとなり、他車モノの流用も一時的なものはあれど、安定して流行するまでに至らなかったものばかりでした。その中で、流麗で確かな質を持ったG5のリヤウイングは、まさに選択肢としてはオンリーワンだったのです。そこへ近年になってクエスト、GEKKOUと選択肢が広がってきました。それぞれに大きな特徴と問題点はありますので、以下に個別に記述していきます。


4−1.スピードガレージG5製リヤウイングスポイラ
  写真:りすと さんのセラ
フロントバンパーと並び、セラの外装チューニングの定番であったG5のウイングです。ハッチ後端の純正スポイラを撤去して、そこにはボデー同色のカバーをかぶせてはがした跡をフォローします。リヤハッチの奥行きの中央ほどまで回り込ませた左右端から大きくアーチ上にしたスポイラを後方に伸ばし、リヤハッチの開閉も可能としています。ただ、スポイラの後端がリヤバンパーの最後端部よりも後方にはみ出てしまうことがあり(わずかな部分で、個体差もある)、車検時に厳しく見られることもあります。
取り付けは、トランクの内張をはがすと、ちょうどブレーキ灯の上の位置あたりに手を突っ込めるだけの穴があり、車両最外鈑を触ることができますので、この位置のボデーに穴を開けてボルト止めします。この穴の位置を極力前側にすることで、後方への突出をギリギリ押さえることができるかも知れません。が、今度はハッチの開閉の際に接触するかも知れません。
ボデーへの穴あけに勇気がいりますが、セラのまるっとした形状を全体として崩さないシンプルなデザインは秀逸です。ルーフに取り付けるディーラーオプション「アクリルバイザー」との組み合わせが管理人のオススメで、セラに「走り」のイメージ・雰囲気を持たせることができます。個人的に「これぞウイング」と思わせてくれる一品です。


4−2.クエストパワー製「モーション」ハイデッキダブルウイング
同社製フルエアロからはすこし遅れて登場したもので、G5とは異なり、リヤガラスハッチ後端部に取り付けるものです。「ハイデッキ」「ダブル」の名称が表すとおり、圧倒的なボリュームと2段構えのフォルムが最大の特徴であり、かつこの製品の全てです。G5でいうカバーの位置に取り付けるので、ボデー側には接触していないことになります。このため取付は結構容易なのですが、ボデー同色の巨大な部品がボデーと接触していない位置に存在することになります。、そのためわずかに一体感が薄れており、またその形状も特異であることから、「なにかが乗っかっている」「なにかを背負っている」そんな印象を強くしてしまうようです。
この2段構えに充分な強度を持たせるため、取付ベース部、上側ウイング部、左右端にあるその両者の結合部いずれもFRPを厚く型取ってあり、全体としての重量はどうしても純正スポイラよりも重くなります。ガラスハッチ後端につけると言うことは、ハッチオープン時は上方へ持ち上がるわけです。年式やハッチの頻度によってはダンパーが弱ってきているものが多く、開けたまま長時間放置+トランク内で何かを探すのに夢中になっていると、痛い目を見る可能性があります。
やはり比較的新しいモーションだけあって、製品としての仕上がりはさすがです。同社製リヤバンパーと組み合わせることで、いままでに無かったリヤビューを創り出すことができます。個人的に「これはもうウイングと言うよりは、こういう「物」なのだな」と思わせてくれる逸品です。


4−3.セラフィス製「GEKKOU」リヤウイング
 写真:エアロキット試作車
G5と同様に、純正スポイラ撤去の上、カバーでフォロー、ウイング自体はボデーにボルト止めします。最大の特徴は、ハッチ開閉を考慮しても行き過ぎな後方への伸び具合と、その有機的なデザインにあります。ベースとしてはFD型RX−7の物(5型以降純正または社外品)を採用し、セラのボデー面と合うように立体的に造形し直しています。ウイング角は固定式です。とてもじゃないですが、外装ノーマルのセラにこれだけを付けても異様としか表現できません。
個人的に「たしかにウイングだけどねェ…」と思わせてくれる、良くも悪くも話題作です。


4−4.クエストパワー製「モーション」復刻版バックバイザー
 写真:鰊 氏のセラ(by ZEP、取付も)
セラの純正用品(ディーラーオプション)の中で今でもイチバン人気なのが、リヤガラス上端部に取り付ける、アクリル製の「バックバイザー」です。このバイザーは当時のトヨタ他車のほとんどにラインナップされていましたが、セラのものだけは値段が格別でした。取り付け基部は黒ですが、バイザー部はうすいブラウン(?)の半透明アクリル製で、丸っこいセラのルーフ後端にワンポイントとして穏やかに突出するその姿からは、大人気も納得できる逸品です。当然純正品はすでに廃盤となり(ディーラーオプションは再生産しない)オークションなどでは程度の悪い中古品が結構な価格で流通している状況です。
ということで、「いいなあ、欲しいなあ、でも高いしモノは悪いし。どっかつくってくれないかな?」という製品化の要望の多さに応える格好で、クエストパワーから復刻版が発売されました。純正品から型を取り、全くの同形状を実現。FRP黒ゲル仕上げ、またはカーボン柄が選べます。一式まるごと型を取った一体形状ですので、純正のような半透明ではありません。取り付けに関しては純正とは異なり、両面テープおよび接着剤で、走行風を受ける位置への取付としては、長期的に見ると大変心配な方法です。
生産に使う「型」はつくるごとに劣化していくため、品質を満たさないものは売らないという主旨のもと、100枚までの限定生産となります。値段は純正(新品)よりも安いです。



5.ボンネット
走りにこだわる向きや、ターボにでもしない限り、交換することはまれなボンネット。なんといっても、交換して余ったノーマル品の処分に非常に困ります。幸い薄っぺらいので、ちょっとしたスキマがあれば保管はできますが、だいたい二度と使われることはなく、ネットで誰かが事故修理用に欲しがっているのを見つけるまで、日の目を見ることはありません。
社外品ボンネットでは、どのメーカーの物もFRPとカーボンの2タイプがラインナップされます。一見軽そうに感じるカーボンですが、ボンネットになるとFRP製の方が軽くなるようです。どちらのタイプも原則として裏骨のフレーム部分はFRPでつくられ、車両外装側がカーボン、または同じFRPで製造されています。また、FRP製は購入者が塗装の手配をすることが前提であり、通常白または黒の荒仕上げで発送されてくることになります。カーボンでは製造の段階でそのまま車両に装着できるよう仕上げてくれます。通常、カーボンといえば黒ベースのあの模様なので、ボデーが黒またはガンメタなら、FRP製を買って塗装に出すよりは、カーボンにした方が都合がいいと思います。
いずれのメーカー製も鼻先のトヨタマーク取付穴がなくなるので、なにかのシールや自分で見つけたエンブレムなどで自己主張するとよいでしょう。また、こういった軽量ボンネットに交換する場合は、ボンネットピン(ボンピン)というロック機構をセットで追加することをオススメします。
さらに、たいていの場合、ふつうに交換しても、フェンダーとのチリが合わない、横から見ると浮いている感じがするなど、文句なしのピッタリフィットとはいきません。鈑金屋さんなどのプロの目と腕で合わせてもらうことをオススメします。


5−1.Shootingstar製ボンネット
例によってなくなってしまったものから。ビックワンからもボンネットがリリースされていました。純正同形状で、鼻先のトヨタマーク取付用の穴のみが開いていません。FRPの材質がやや厚めで、表裏の貼り付けもがっちりと接着剤で固定されており、そのため剛性はしっかりしていました。他社製ボンネットが、オープン状態でつっかえ棒で支えた時、棒がない助手席側が少し下がってしまうのに対し、ビックワン製はそれがありません(と感じる)。それでも充分軽量化できており、今となっては惜しく思います。
同社製のカーボンボンネットは、いわゆるフルカーボンで、たった1枚しか製造されなかったという伝説が残っています。形状はノーマル同様で、値段がなんと中古セラが買える19万8千円(税抜)ですから当然といえば当然ですが。


5−2.島崎自動車製「カーボンクラフト」ボンネット
セラの社外ボンネット製造の先駆けと言ってもよい老舗です。カーボンタイプでは、クロスを垂直と斜めから選べたり、レース用としてさらに軽量タイプもオーダーできます。純正同形状ですが、カーボン・FRP問わず各種ダクトの追加にも対応していただけます。
ボンネットを製造するための「型」は、つくればつくるほど劣化していくようで、セラという車両の予想現存状況、チューニングパーツとしてのオーダー状況を考えると、出荷可能数はこの先もうそんなに多くないらしいです。


5−3.クエストパワー製「モーション」ボンネット

フルエアロ発売以後も順次気の利いたパーツを登場させているクエストパワーからは、4Eターボ載せ換えを考慮したボンネットが発売されています。エンジンのところでも述べましたが、スターレットのターボエンジンとインタークーラー(以下IC)をセラに移植した場合、ボンネットがセラノーマルのままでは、ICが上置きのため、つっかえて閉まらないという重大な問題点がありました。これをクリアするため、内側含む全体の形状としてはスターレットでありながら、外周部などをセラのボデーにあわせて型を起こしたものがモーションの品です。
ターボ化したセラはもちろん、NAの車両でも問題なく取り付けることができますが、部品中央に開いている穴、ICへのインテークバルジが問題になってきます。すなわち、走行時の雨水等の浸入です。ボンネット自体には大きな穴が開いており、この部分にスタタボ純正部品である「ボンネットバルジ」を取り付ける(別途手配、塗装も必要)ことで、横長の穴のエアインテークが完成します。上置きICの場合、走行時にここから走行風を取り込めるのですが、ICのないNAや、ターボでも前置きICにしている場合、走行風はずばり2番、3番のプラグコードを直撃します。晴れていればまだしも、雨の日にほんの数分でも走れば、コードを伝ってプラグホールおよび燃焼室に雨水が浸入し、致命的なトラブルになること請け合いです。「穴」が開いている以上これは仕方がないことなんですが、できる限りの事前処置をしておくべき部分です。走行風を取り込む必要がなければ、塞いでしまいましょう。
スターレットの老舗ショップ「JAMレーシング」から、前置IC、またはNAエンジン向けとして、この部分をエンジン熱のアウトレットスクープとするパーツが発売されています。 また、クエストパワーからはNAエンジン向けに、このバルジからの走行風を純正エアクリーナーボックスの入り口へ導く「ラムエアガイド」というパーツが裏メニュー的に存在しています。



5−4.アトミック製ボンネット
旧車のレストアをおもに手がけているという「アトミック」から、ここ最近になってセラのボンネットが発売されました。クエストパワーのように凝った設計ではなくノーマル形状のみですが、驚くのは値段です。他の製造元に較べて半額ほどでFRPもカーボンもラインナップしています。しかし、やはり安いなりに理由があることも分かっています。
まずひとつが、レストアを目的としたものであるため、FRPが厚めであることです。厚めといっても、個人的な触感ですがシューティングスター製と同じくらいであり、充分な軽量化になると感じます。ただ、製造元がそういうつもりだということです。続いて仕上がりです。発送してもらって車両に取り付ける前に、やることがあります。ボンネットの支え棒を引っかける穴を開けること、ウインドウォッシャーノズルの取り付け穴を開けること、です。まったくの手探りというわけではなく、目処になる印は付けてあるそうです。厚めのFRPですので、ただ穴を開ける加工も小学生の工作レベルとまでは言えないと思います。心配な方は鈑金屋さんなどプロへどうぞ。


5−5.ディースピード製ボンネット
現物確認できず。詳細求む、です。


6.フェンダー
スクープ的な先出し情報ですが、セラフィスよりフロントワイドフェンダーが発売予定です。FRP製で、大胆なローダウンとインチアップにありがたい部品となることでしょう。おそらく軽量化にはあまり効果はないかと。純正と比べてどれくらい広がるか等、数値的な詳細は分かっていません。ただ、ほぼ円弧状になだらかなカーブを描いて降りてくるタイヤハウス上部が横へ広げられることから、平面になる部分がわずかに見られます。クエストパワーのボンネットにはスターレットにもある段付きのラインがあることから、個人的にはこの組み合わせで面白いフロントラインが創成されるのではないかと踏んでいます。サイドステップとの同時取付も基本的にクリアしているそうです。


2007.9.1