セラ改造指南道場 6章 足、タイヤノススメ


車が走る以上は、駆動系同様に消耗はまぬがれない「足回り」。
それは代表的なドレスアップ部位であり、奥が深いチューニング箇所でもあります。

まずはタイヤ、ホイールです。
前後とも175/65R14というのが、セラの純正タイヤサイズです。
ホイールは鉄製、4穴のPCD100、リムサイズは5.5Jで、オフセット値は+39です。
セラには、履かせようと思えば18インチまで入ります。めぼしいサイズは以下のように。
(パーツリストも参照下さい)

インチ&リム  許容オフセット  推奨サイズ   計算外径
14×6J    30〜45   175/65R14  583.1mm
14×6J    30〜45   185/60R14  577.6mm
14×6.5J  30〜42   185/60R14  577.6mm
15×6.5J  30〜45   195/50R15  576. 0mm
15×6.5J  30〜45   195/55R15  595.5mm
15×7J    32〜42   205/50R15  586.0mm
16×7J    32〜42   205/45R16  590.9mm
16×7J    32〜42   195/45R16  581.9mm
17×7.5J  ????   205/40R17  595.8mm
18×7.5J  ????   215/35R18  607.7mm
リム幅と許容オフセットは、自信がありません。マッチング情報求む。

純正の外径が計算値583.1mmなので、これとの差10mm程度が車検の基準でも望ましいです。大抵の人がインチアップすると思いますが、15インチかがんばっても16インチ。管理人のオススメは185/55R15ですね。重くなりすぎず、適度な外見、タイヤの価格も。195/50もすこし小径だが、入手しやすく幅広で走りも向上します。

見た目重視派なら16以上で。205/45R16とか。ただし車高を極端に下げている場合、オフセット+35でもネガティブキャンバーをつけないとフェンダーと干渉するようです。フェンダー折り返し等の処置がない場合は、オフセットはもう少し大きめにして中に入れましょう。しかし、今度はハンドルをきったときにタイヤハウス内側に干渉してしまいます。どうせいっちゅ〜ねん。205/45R16が通常使用では限界サイズと言えるかも。195/45なら初期サイズとほぼ同一で、干渉はしにくいと思われます。

多数現存するとおり、17インチは入ります。ただし、フェンダーとは干渉しまくりでタイヤは削れるし段差では突き上げが。なによりも重たいのでパワーのないセラにはオススメしない。車高調でなんとか帳尻を合わせて下さい。

18インチは……、どうしてそのサイズなのかということと、サイフまたは銀行口座、車の状態、さらにはセラの誕生時期とその経緯、コンセプト、しくみと構造を把握した上で、好きなホイール、好きなタイヤをお選び下さい。

よって、車処あどん流インチ・サイズの選び方は、
1.ノーマル派→185/60R14でホイールもタイヤもピンからキリまで選びたい放題、しかも安い。
2.マルチ派→185/55から205/50R15まで、走りも恰好もコストも両立。
3.ドレスアップも走りも欲張る→205/45R16でキメる。
4.どうせ非力だから見た目を追求します→車高調+215/40R17、215/35R18を突っ込む!



さて、適合ホイールは何もサイズの大きさだけではありません。
PCDとはピッチサークルダイアメーターの略で、ホイールを正面から見た時の、取り付け穴を結ぶ円の径を言います。セラの場合は小型車や軽自動車のサイズで100です。大きい車ですと114.3というのが多くなります。このなんとも中途半端は数字は、4.5インチのmm換算です。そしてホイールを取り付けるナットは4つ。つまり4穴(よんけつ)です。ホイール選びの際にはデザインよりも何よりも、PCDが100であることと、4穴(4Hという表現も。ホール)または「8Hマルチ」であることをまずチェックして下さい。せっかく気に入ったデザインなのに4穴がない、PCD100がないと、もどかしい壁にきっとブチ当ることでしょう。とくに16インチ以上は。

オフセットも説明します。ホイールを上から見た中心線、つまり幅の真ん中線の位置から、どれだけ取付面の位置が離れているか、です。たとえば中心線から40mmのところに取付面位置があったとします。これを車体に組み付けると、ホイールの中心は取付面位置から40mm車体側に入り込んだ位置になりますね。なので、この値が小さいほど外へ出っ張り、大きいほど内側に入り込むかたちになります。幅の広いホイールだと、引っ込みすぎると内側タイヤハウスに干渉し、 出っ張りすぎるとフェンダーに干渉してしまいます。走行中、主に問題となるのは外側です。フェンダーに当たってだんだんタイヤが削れて切れてきます。どのオフセット値までいけるのか、このサイトでは詳しく追究していませんので、店頭や他のサイトで色々聞いてみるとよいでしょう。
下の図で言うところのBがオフセットです。ここが大きいと、ホイールをクルマにつけたとき内側に入り込むのがわかるでしょうか?AのPCDはわかると思います、ホイールの中心からネジ穴までの距離ですね。
オフセット

アツく走る人なら、デザインもさることながら軽量ホイールをチョイスしましょう。ただし、レーシーで軽いのを追求しすぎてスカスカのホイールを選んでしまい、リアからスポーツカーらしくないドラムブレーキが見えてしまうことが往々にしてあります。ABS付きリアディスクブレーキならいざしらず、これは見る人が見ればちょっといただけない。だけど「どうせぇっちゅうねん」です。ABSセラやスタタボからリアのアクスルごとディスクブレーキを移植するのも手ですが、どこにそんな部品があるというのでしょう?観念してスカスカで我慢するか、軽量はフロントだけにして、リヤはドラムを隠すようなデザインのモノを、ちょっと重くても選んでみるのもよいでしょう。コペンだってリヤはドラムです。
また、太いタイヤはそれだけ強いグリップを生み、それだけボディや駆動系に負担をかけます。タイヤを選ぶ時にはそのことを思い出してください。

ホイール交換 作業難易度 ★☆☆☆☆(1/5)
ジャッキアップして、4本のナットを外し、交換品を装着するだけ。ナットを外す順番、つける順番はむかし教習所(車校)で習った通り。純正のホイール(鉄、アルミともに)で使っていたナットは原則として社外のホイールでは使えない。ホイールとセットでナットも1台分用意すること。インチアップ時にはアライメントが狂うこともある。セラは構造上サイドスリップ、トーが調整できるのみ。各社のピロアッパーマウントにすればキャンバー角もあわせることができます。



次にスプリング&ダンパーです。

セラ純正バネレートは、フロント2.2、リヤ1.9です。スターレット、ターセルコルサカローラ2、サイノス、ラウムまで、車格は違えどだいたいこんなもんです。セラの足回り部品はスターレット、特にEP82のターボとほとんど共通なのです。なのでスプリング、ダンパー、及び車高調まですべてEP用が(原則として)そのまま使えます。ただし、スターレットに比べて若干セラのほうが重く、リア側の重量が大きいため、EPでの車高ダウン値よりももう少し下がるだけでなく、いわゆる尻下がりになります。といっても、ほんの少しです。ほんとに尻下がりに見えてしまう例は稀らしいです。わたくし管理人もほんとに違和感を感じるほどの尻下がりを今まで見たことありません。なので、あまり気にすることなく、もはやオンリーワンの選択肢となってしまったスターレット用をどしどし使いましょう。

もし予算に余裕があるなら、絶妙に車高を調整できて思い通りのスタイルにキメられる、車高調整式サスペンションキットがオススメです。これも各社のEP用が使えます。ノーマル形状の足だと、なかなか気に入った車高にできません。予想より落ちたり落ちなかったりが装着してみるまで分からないんです。こんな心配を解消してくれるのが車高調です。今なら通販等で10万もあれば、ダンパーの減衰力が調整できるタイプも買えます。EP用で探してみるとすぐに見つかります。が、そろそろ生産体制が心配です。

足回り交換というと、どうしても乗り心地を捨てなくてはいけないように思われますが、その通りでもあり、そうでないとも言えます。ノーマル形状であれば、スプリングとダンパーの組み合わせがそれこそいくらでもありますから、自分の気に入った足になるまでいくつも試してみるのも、セラライフとしておもしろいでしょう。やわやわからサーキット仕様まで、ペタペタから純正以上?の高さまで、いろいろ組み上げることができます。車高調だとたいていの場合、スプリングとダンパーがセットですでに組付済(スプリングを好みの固さに変更できる場合アリ)ですので、そのまま使うことになります。こちらもラインナップとして街乗りからサーキット仕様までありますから、自分にあったものを選びましょう。

バンパーや下回りにとくに手を加えていなければ、車高を落としてタイヤハウスに指が入らないところまでやっても、最低地上高9cmは確保できているのではないでしょうか。旧管理人は車高調でオガリスのタイコ部分が11cm、牽引フックで14cmでした。新品の足回りだと、車両に取り付けてしばらく経つと、車高に変化が出てくるモノもあります。余裕を持って、キリよく10センチは見ておきましょう。フロントバンパー下端か、マフラーのタイコ部分がもっとも低い位置になるでしょうか。10センチの棒切れなどを自作して、接触しないかあてがって、時おり自分で確認しましょう。取り締まる身になって考えてみて、ぱっと見で「こりゃあかん」と思えるようなクルマにするのは避けて下さい。セラという車のイメージ向上のためにも、公道を走る以上はくだらないことはやめましょう。

足回り交換 作業難易度 ★★★☆☆(3/5)
ダンパーとスプリングが組み付けられている前提です。基本的にはジャッキアップして、アッパーとロワーのボルトを外して交換するだけ。車高を下げるとだいたいアライメントが狂います。よっぽどおかしくなるようなことはないですが、気になるようなら調整してもらいましょう。だがこれが高い。スプリングのみやダンパーのみ交換は、スプリングとダンパーを切り離す必要があるので、スプリングコンプレッサーが必要。これがDIYではツラい。自分でやるのはセットになっている状態のものだけにしましょう。セラだとリヤの足回りを交換するのに、リヤシート一式とトランク内装を取り外す必要があります。これがまた面倒くさい。スターレットや最近の車だと、アッパー部が見える位置だけ取り外し式のパネルになっており、作業時に外して工具が差し込める設計になっています。セラのデザインをした方はまだまだ経験が浅かったのでしょうか、今でもきっと「あのころは若かった」と思っているはずです。



その他
ボーイズレーサーとして人気を博したスターレットですから、実はチューニングのパーツはなかなか充実しています。スタビライザーやロワアームバー、各部のゴムブッシュ、リヤのラテラルロッド。基本的にスターレット用がそのままセラにつきます。セラは足回りに関してはイジり甲斐のある車と言えます。

最後になりますがタイヤの銘柄。
これはもう、各社のカタログを楽しく見て、用途によって選んでください。
直線一本のゼロヨンならNITTO555R。サーキットならYHネオバ、BSゼロワンR、DLのZ1クラス。ただし昭和の車です、Sタイヤは避けて欲しいです。街乗りならBSのBスタイル、YHのDNA系、DLのルマンなどのスタンダード・コンフォートクラス。ノーマル派は省燃費エコタイヤがいいでしょう。
サイズや幅を広げると、たちまち値段が上がります。ハイグリップタイヤを履く場合、幅広サイズにしてしまうと性能を使い切ることができず、高くて重くて燃費悪いだけでもったいない、ということにもなりかねません。ノーマル相当の狭い幅にしっかり荷重をかけた方がグリップを発生しやすいという考え方もあります。こういうのはもう場数を踏むしかないので、いくつものタイヤを履き較べて、自分の考えに合うものを見つけ出しましょう。


2006.6.4